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象印のオーブンレンジ「EVERINO(エブリノ)」で迷いやすいのが、30LのES-LA30(2025年9月1日発売)と26LのES-GX26(2025年7月21日発売)です。
先に結論から。価格には1万円台の差がありますが、置き場所と約25kgの重さをクリアできるなら、基本はES-LA30がおすすめです。マグネトロン2個のツインエンジンをはじめ、この差に見合う中身が揃っています。
ただし、気をつけたい点がひとつ。30Lは26Lの「全部入り」ではありません。付属のボウルを庫内で浮かせて、煮物やカレーまで作れる「うきレジ」は、26LのES-GX26にしかない機能なのです。
だから、次のどれかに当てはまる人は、ES-GX26のほうが向いています。
- ボウル調理「うきレジ」を使いたい
- 26Lより大きいものは置けない
- 予算をできるだけ抑えたい
この記事では、2機種の違いが生活の中で何を意味するのかを、公式仕様をもとにひとつずつ整理していきます。
ES-LA30とES-GX26の違いを一覧で比較
象印のオーブンレンジ「EVERINO(エブリノ)」シリーズの30L・ES-LA30と、26L・ES-GX26。まずは2機種の違いと共通点を、表でまとめて見比べてみましょう。
| 項目 | ES-LA30(30L) | ES-GX26(26L) |
|---|---|---|
| 総庫内容量 | 30L | 26L |
| ボウル調理「うきレジ」 | なし(ボウルの付属もなし) | あり(付属の耐熱ガラスボウル専用) |
| レンジの加熱源 | マグネトロン2個(底と奥)のツインエンジン構造 | 底からの加熱(2個の記載なし) |
| 2段あたため(最大4品同時) | あり | 記載なし |
| 自動レンジ1000Wの持続 | 最大約5分間(その後600W) | 最大約3分間(その後600W) |
| すごはやWレンジ | あり | 記載なし |
| スチーム(過熱水蒸気) | あり(スチームポケット式) | なし |
| レシピ数(自動メニュー数) | レシピブック掲載200(72) | 取扱説明書掲載106(52) |
| 本体サイズ・重さ | 幅498×奥行445×高さ395mm・約25kg | 幅487×奥行399×高さ370mm・約17.5kg |
| 設置の公式表現 | 「カップボードにスッキリ収まる」 | 「奥行き45cmカップボード収納対応」 |
| 販売状況 | 発売中(2025年9月1日発売) | 在庫限定品(2025年7月21日発売) |
| カラー | ブラック/ホワイト | スレートブラック/ホワイト |
| 価格の傾向 | 価格は上 | 抑えられる |
| レジグリ・サクレジ系機能 | 共通(芯までレジグリ/凍ったままレジグリ/揚げ物サクレジ) | |
| レンジ手動出力 | 共通(5段階 1000〜150W) | |
| オーブン | 共通(100〜250℃・発酵4段階) | |
| トースト | 共通(1〜4枚・裏返し必要) | |
| こんな人に | あたための速さ・正確さと同時あたためがほしい人。約25kgを置ける人 | ボウルで煮物まで作りたい人。棚置き前提・価格重視の人 |
注目してほしいのは、表の上半分です。ツインエンジンや2段あたため、スチームは30LのES-LA30にしかありません。その一方で、ボウル調理の「うきレジ」は26LのES-GX26にしかないのです。
つまりこの2機種には、30Lにしかない機能と、26Lにしかない機能の両方があります。どちらかを選べば全部入り、という関係ではありません。
だから「大は小を兼ねるから30L」と決めてしまうと、あとで「やりたかった使い方ができない」ということも。次の章で、それぞれの違いが生活の中で何を意味するのか、順番に確認していきましょう。
違いを詳しく確認

違い①: ボウル調理「うきレジ」があるのは26LのES-GX26だけ
容量の数字だけ見ると「30Lのほうが機能も多いはず」と思ってしまいそうですが、EVERINOの看板機能はここで逆転します。
「うきレジ」は、付属の耐熱ガラス製ボウルを庫内で浮かせて、全方位から加熱する機能です(特許第7459004号)。ボウルごと浮かせることでマイクロ波が回り込み、鍋もコンロも使わずに、レンジで煮込み料理まで作れます。
公式の調理例には、肉じゃがが約22分、バターチキンカレーが約47分、ロールキャベツが約37分(いずれも4人分)と載っています。材料をボウルに入れて、あとはレンジに任せる作り方です。
なお、うきレジで使えるのは付属の耐熱ガラスボウルだけ。手持ちのボウルでは代用できません。
そして、このうきレジは30LのES-LA30には搭載されていません。付属品も角皿とスチームポケットのみで、ボウル自体が付いてこないのです。
コンロを使わずにレンジで煮物やカレーを作る。この使い方をしたいなら、選ぶのは容量の小さいES-GX26のほうになります。ここは価格ではなく機能で決まる分岐で、レンジで料理をしたい人にとっては、この1点だけでES-GX26が答えになるでしょう。
違い②: ツインエンジン構造 — あたためを「速く・正確に」するのがES-LA30
では、ES-LA30は何にこだわった機種なのか。ひとことで言えば「あたためを速く、正確にする」方向です。
ES-LA30は、マイクロ波を出すマグネトロン(象印は「エンジン」と呼んでいます)を庫内の底と奥に2個搭載し、それぞれを個別に制御します。メーカーはこの構造を、国内家庭用オーブンレンジとして業界初としています(2025年7月31日時点・同社調べ)。ES-GX26に、マグネトロン2個・2方向からの加熱という記載はありません。
センサーもES-LA30は「赤外線センサー2個・温度センサー2個」と明記され、上段・下段それぞれの食材を見張れる構成です。ES-GX26にも同じ瞬速センシング(赤外線センサー・温度センサー)は載っていますが、仕様表に個数の記載はありません。
数字で確かめられる差もあります。自動あたためで1000Wを保てる時間が、ES-LA30は最大約5分間、ES-GX26は最大約3分間(その後はどちらも600W)。高い出力で押し切れる時間が長いぶん、量の多いあたためで差が出やすい設計です。
さらにES-LA30には「すごはやWレンジ」があります。600Wか500Wで30秒〜10分のあたためのときに選べる機能で、メーカーは600Wなら約20%、500Wなら約30%の加熱時間短縮としています。解凍についても、メーカーは「500gのひき肉の解凍も約6分」とうたっています(すごはや解凍)。
実際の使われ方としても、あたためのムラが少ない、速いと感じている声があります。
毎日のレンジ仕事の中心が「あたためと解凍」という家庭なら、この速さと正確さこそ、ES-LA30を選ぶ理由の中核になるでしょう。
違い③: 2段あたためで最大4品同時 — 高さ33mmの差が機能になっている
ES-LA30は、付属の金属製角皿で庫内を上下に分けて、上下段それぞれに1〜2品、最大4品を同時にあたためられます。段ごとに違う温度に設定することも可能。ES-GX26に「2段」の記載はありません。
これを成立させているのが、庫内の高さです。ES-LA30は234mm、ES-GX26は201mmで、その差は33mm。「30Lだから何となく余裕がある」のではなく、容量の差がそのまま機能の差になっているわけです。
ひとつ注意したいのは、この「2段」はレンジのあたための話だという点。角皿2枚を使うオーブンの2段調理ではありません(付属の角皿は1枚です)。
2段あたためが「家族ぶんをまとめて」という使い方で役立っているという声もあります。帰宅時間がバラバラで温め直しが続く家庭や、食卓に品数が並ぶ家庭で効いてくる差ですね。
違い④: 本体は約25kg vs 約17.5kg — 容量を「選ぶ」前に「置けるか」
本体の大きさは、ES-LA30が幅498×奥行445×高さ395mmで約25kg、ES-GX26が幅487×奥行399×高さ370mmで約17.5kg。差にすると幅約1cm・奥行約4.6cm・高さ約2.5cm、そして重さは約7.5kg違います。設置に必要なスペースの条件は、どちらも同じです(背面0cm・左右各2cm・上面10cm以上)。
公式の謳い方にも粒度の差があります。ES-GX26は「奥行き45cmカップボード収納対応」と数値でうたうのに対し、ES-LA30は「カップボードにスッキリ収まる」という表現で、数値は示していません。
約25kgは、一人で持ち上げて棚に載せるのが現実的でない重さです。カップボードや棚の上に置く前提なら26L、床置きや専用ラック・低い台に置けるなら30Lも候補になる、という順番で考えるのが安全でしょう。
容量を「選ぶ」前に「置けるか」で結論が決まる。そういう2機種です。購入前には、置き場所の幅・奥行・高さの採寸をお忘れなく。
違い⑤: スチーム(過熱水蒸気)はES-LA30のみ — 肉まんなどのあたため直しに
ES-LA30は「スチーム(過熱水蒸気・スチームポケット式)」を搭載し、付属品にスチームポケットが含まれます。ES-GX26の仕様表にスチームの行はなく、製品種別も「スチームオーブンレンジ」と「オーブンレンジ」で分かれています。
このスチームの用途としてメーカーが説明しているのは、主に肉まんなど乾きやすいものをふっくらあたため直すこと。スチーム調理が主役の機種のような万能さを期待する機能ではなく、あたため直しの質を一段上げる追加要素と捉えるのが正確です。
使うたびにスチームポケットへ水を入れる手間はあります。それでも、中華まんや総菜のあたため直しが多い人には、じわじわ効いてくる差でしょう。
違い⑥: レシピ数は200と106 — 自動メニューは72と52
ES-LA30は付属のレシピブックに200レシピ(うち自動メニュー72)、ES-GX26は取扱説明書(お料理ノート兼用)に106レシピ(うち自動メニュー52)が掲載されています。数が載っている冊子自体が違う点は、比べるときに知っておきたいところ。
自動メニューに頼りたい人には効く差ですが、この項目だけで機種を決めるほどの違いではありません。
このほかの差としては、角皿の素材(金属製とセラミック製)、グリルヒーターの種別(マイカヒーターと管ヒーター)、年間消費電力量(77.4kWh/年と73.4kWh/年)、カラー展開(ブラック/ホワイトとスレートブラック/ホワイト)があります。いずれも、選択を左右するほどの差ではありません。
あたための速さと正確さを軸に選ぶなら、ES-LA30はこちらから確認できます。
ES-LA30
共通する機能 — どちらを選んでも失わないもの
ここまで違いを並べてきましたが、実はこの2機種、土台の部分はほとんど同じです。26Lを選んでもEVERINOらしさが欠けるわけではない、という点を確認しておきましょう。
レンジとグリルを組み合わせる「レジグリ」系は両方に載っている
EVERINOならではの調理機能である「芯までレジグリ」「凍ったままレジグリ」「揚げ物サクレジ」は、どちらにも搭載されています。
レジグリは、レンジで中まで加熱してからグリルの焼き上げへ自動で切り換わる機能。サクレジについては、メーカーは揚げ物を揚げたてのようなおいしさにあたため直せるとしています。
基本のあたため・オーブンの実力も同じ
レンジの手動出力は5段階(1000〜150W)、オーブンは100〜250℃で発酵も4段階、トーストは1〜4枚(裏返しが必要)と、基本仕様は共通です。
解凍も、全解凍・半解凍にどちらも対応しています。ES-LA30側では「すごはや解凍」という名前が付いていますが、解凍機能そのものは両機にあるわけです。
手入れのしやすさ・操作まわりも共通
庫内は段差のないフラット構造で、汚れを拭き取りやすいシリコーンコート仕上げ。LED庫内灯は2ヵ所にあり、脱臭機能や、よく使う設定を登録できるマイメニューも両機に付いています。
操作部も、白黒反転液晶と引き出し式メニューボードの組み合わせで共通の設計です。ES-LA30では、操作が分かりやすいという声があります。
設置条件と電気代は、差になりにくい
設置に必要なまわりのスペースの条件は、違い④で見たとおり2機種で同じです。年間消費電力量の差もわずかなので、電気代を理由にどちらかを選ぶ必要はないでしょう。
つまり、毎日の基本の実力は共通。分かれ目になるのは、違い①〜④で見た「うきレジ」「あたための速さと正確さ」「2段あたため」「置けるか」だけです。
そもそも30Lと26L、庫内の広さで何が変わる?

「30Lと26Lって、実際どのくらい広さが違うの?」という疑問にも答えておきます。
庫内の有効寸法は、ES-LA30が幅392×奥行321mm(間口41cm)、ES-GX26が幅378×奥行309mm(間口40.5cm)。幅と奥行の差は、どちらも1.5cm前後です。
正直に言うと、この程度の差で大皿の載せやすさが劇的に変わるわけではありません。横に広い庫内という点では、26Lでも十分に使えます。
では4Lの差はどこに行ったのかというと、高さです。ES-LA30のほうが庫内が33mm高く、その余裕が「2段あたため」という機能のかたちで現れています(違い③で見たとおり)。
つまり「30Lだから広々使える」というより、「30Lだから2段が使える」と捉えるほうが、この2機種の実態に合っています。容量の数字そのものより、その使い道で選ぶのがよいでしょう。
ES-GX26は「在庫限定品」。今買っても大丈夫?
ES-GX26を検討するうえで、知っておきたいことがあります。象印の公式ページで、ES-GX26には「在庫限定品」と明記されているのです。
実際、象印の公式オンラインストアのオーブンレンジ一覧にES-GX26は載っておらず、26Lの枠には後継機のES-GY26(2026年8月1日発売)が並んでいます。一方のES-LA30は「好評発売中」で、30Lラインの現行機です。
とはいえ、過度に心配する必要はありません。在庫限定品といっても製品そのものは変わらず、うきレジをはじめとする機能はこれまでどおり使えます。
注意したいのは、時間の制約のほうです。ES-GX26を選ぶなら「手に入るうちに」という条件が付きます。
「もう少し待ってから」と決断を先延ばしにする選び方は、この機種ではおすすめしにくいところ。待っているあいだに在庫がなくなって、選べなくなることも考えられるからです。
ボウル調理のうきレジに魅力を感じたなら、在庫があるうちに商品ページを確認しておくといいですよ。
ES-GX26
ES-LA30がおすすめな人
ここからは、生活シーンに当てはめて整理します。まず、ES-LA30が向いているのはこんな人です。
毎日のレンジ仕事の中心が「あたためと解凍」の人
朝の牛乳、お弁当の下ごしらえ、夕食の温め直し。1日に何度もレンジを使う家庭ほど、違い②で見た速さと正確さの積み重ねが効いてきます。冷凍したお肉をよく使う人にも、解凍の速さは心強い要素ですね。
家族の食事時間がそろわない人・食卓の品数が多い人
塾や残業で帰宅がバラバラ。そのたびに1皿ずつあたためるのは、地味に時間を取られます。違い③の2段あたためなら複数の皿をまとめて温められるので、「レンジの順番待ち」が減らせるでしょう。
肉まんや総菜のあたため直しの質まで求める人
買ってきた中華まんや総菜を、しっとりふっくら戻したい。そんな人には、違い⑤のスチームが追加の一押しになります。
約25kgを無理なく置ける場所がある人
床置きや専用ラック、腰までの高さの頑丈な台など、重さを気にしなくていい置き場所を確保できることが前提です。違い④で見た置き場所の条件さえ満たせるなら、あとは安心して30Lを選べます。
あたためを速く、正確に。レンジの基本仕事を底上げしたい人は、ES-LA30をチェックしてみてください。
ES-LA30
ES-GX26がおすすめな人
ES-GX26は「安いほう」ではなく、機能で選ぶ機種です。次のような人に向いています。
ボウルひとつで肉じゃがやカレーをレンジに任せたい人
コンロの前に立たずに煮込み料理を作りたいなら、答えはES-GX26です。違い①で見たとおり、うきレジのボウル調理はES-LA30では代替できません。この使い方をしたい人にとって、ES-GX26は唯一の選択になります。
夕食の一品をレンジに任せて、そのあいだに別の家事を済ませる。そんな平日の回し方をしたい人には、容量の数字以上の価値がある機能です。
カップボードや棚の上に置く前提の人
約17.5kgという重さと、「奥行き45cmカップボード収納対応」という公式の設置訴求は、棚置き前提の人にとって現実的な安心材料です(違い④参照)。設置のハードルが低いぶん、置き場所の選択肢も広がりますね。
基本のあたためとオーブンが揃っていれば十分な人
共通機能の章で見たとおり、レジグリ系の調理機能も、手入れのしやすさも、操作まわりも2機種で共通です。この基本セットで足りる人には、価格が抑えられるES-GX26で必要十分ですよ。
うきレジを目当てにES-GX26を選ぶなら、購入前にひとつ確かめておきたいことがあります。その機能が実際に使われて評価されているのか、そして毎日の操作でつまずく点はないのか、という点です。
ES-GX26の口コミ記事では、うきレジのボウル調理と揚げ物のあたため直しに評価する声が集まっていることに加えて、操作に慣れるまで迷ったという声と直感的だという声が割れていること、その分かれ目までを整理しています。
ボウル調理と置きやすさで選ぶなら、ES-GX26はこちらから。
ES-GX26
結論: あなたに合うのはどっち?
最後にまとめます。置き場所と約25kgの重さをクリアできるなら、基本はES-LA30がおすすめです。
1万円台の差で、ツインエンジンのあたため、2段あたため、スチーム、ほぼ倍のレシピ数、そして現行機という安心が付いてきます。価格は上ですが、それに見合う中身と言えるでしょう。
一方、次のどれかに当てはまるなら、選ぶのはES-GX26です。
- ボウル調理「うきレジ」を使いたい
- カップボードや棚に置くので、26Lより大きいものは置けない
- 予算をできるだけ抑えたい
これは安さで折り合いをつけた選択ではなく、機能と暮らしに合わせて選んだ結果です。特にうきレジは、ES-LA30では手に入らない使い方ですから。
なお、価格の差は時期によって変わります。もし差が1万円台を大きく超えて開いているようなら、ES-GX26に傾く判断もあるでしょう。ただしES-GX26は在庫限定品なので、決めたら早めに動くのが安心です。
ES-LA30
ES-GX26
メルカリで中古品をチェックしてみる手も
ES-LA30とES-GX26は、メルカリに出品されていることがあります。中には、設置場所のサイズに合わなかった、買い替えで使わなくなったなどの理由で、ほとんど使われていない品が安く出品されている場合もあるので、一度確認してみるといいですよ。

