【日立・ヘルシーシェフ】MRO-S8EとMRO-S8Dの違いを比較。スチームが給水タンク式に戻り、同時あたためは最大4品に

【日立・ヘルシーシェフ】MRO-S8EとMRO-S8Dの違いを比較。スチームが給水タンク式に戻り、同時あたためは最大4品に レンジ・オーブン・トースター

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日立のヘルシーシェフ31Lで、新しいMRO-S8Eと1つ前のMRO-S8Dのどちらを買うか迷っているなら、答えは意外とはっきりしています。いまの価格差のままなら、在庫が残っているうちにMRO-S8Dを選ぶのが基本です。温め・オーブン・トースト・本体サイズ・表示部・電気代は公式仕様で両機同じなのに、価格はS8Eのほうが3万円前後高いからですね。

S8Eで変わったのは3系統だけ。スチームが小皿方式から給水タンク式に戻ったこと、同時あたための上限が最大2品から最大4品に増えたこと、オートとボウルのメニューが増えて操作ボタンが入れ替わったことです。

例外もあります。作り置きや冷凍おかずを3〜4品まとめて温める家庭、ボウルに材料を入れて煮物やパスタをおまかせしたい人、小皿に水を入れる方式よりタンク式のほうが好みの人。このどれかに当てはまるなら、S8Eの価格差には見合う中身があります。

この記事では、まず両機の仕様を表で並べ、変わった3つを1つずつ掘り下げます。次にS8Dを選んでも失わないものを確かめ、どんな人にどちらが向くかを整理したうえで、価格差込みの結論まで進めますね。

この記事の結論
  • いまの価格差なら、基本は在庫が残っているうちにMRO-S8D。温め・焼き・サイズ・手入れ構造・電気代はS8Eと同じで、2品の同時あたためも使える
  • 作り置き・冷凍おかずを3〜4品まとめて温める家庭、ボウルメニューで煮物・パスタを任せたい人、タンク式スチームが好みの人はMRO-S8E
  • 方式(タンク式・小皿式)そのものに上下は無い。水を入れる場所と洗う部品が違うだけ
  1. MRO-S8EとMRO-S8Dのスペック比較表: 変わった項目と変わらない項目
  2. スチームの方式が給水タンク式に戻った: 小皿に水を入れるS8Dと、タンクに給水するS8E
    1. 使い方の違い: スチーム小皿に水を入れて置く(S8D)/給水タンクに水を入れてセットする(S8E)
    2. 手入れの違い: 小皿を洗うS8D/タンクとつゆ受けを洗い、水抜きコースがあるS8E
    3. 「戻った」の意味: S8B・S8Cはタンク式、S8Dだけがカップ式だった
  3. 同時あたためは最大2品から最大4品へ: 作り置き・冷凍おかずをまとめて温める家庭に効く差
  4. 自動メニューとボタンの入れ替え: 増えた「わがやメニュー」と、消えた「料理ボタン」
    1. オート130/118・ボウル38/28: S8Eで増えた煮物・パスタのオートと、S8Dにだけ残るだし・本格肉じゃが
    2. 料理ボタンが消えて、簡単レンジ・飲み物・プレート焼きボタンに: 温め中心の人向けの作り直し
  5. S8Dを選んでも失わないもの: 温め・焼き・サイズ・電気代は同じ
  6. MRO-S8Eがおすすめな人
  7. MRO-S8Dがおすすめな人
  8. 買う前に確かめておきたいこと
  9. 結論: 3万円前後の差を払って、S8Eにする価値があるのはどんな家庭か
    1. メルカリで中古品をチェックしてみる手も
  10. 現行・型落ちモデル早見表
    1. 日立 電子レンジ・オーブンレンジラインアップ
      1. G10 Flagship
      2. G20 High
      3. G30 Steam 31l
      4. G40 Steam 27l
      5. G50 Oven 27l

MRO-S8EとMRO-S8Dのスペック比較表: 変わった項目と変わらない項目

まず、公式の仕様表を両機で突き合わせた結果を、1つの表にまとめます。

項目名が太字になっている行が、MRO-S8EとMRO-S8Dで内容が変わった項目です。それ以外の行は、両機で仕様が同じ項目ですね。

項目 MRO-S8E MRO-S8D
発売 2026年9月(現行モデル) 2025年8月(在庫品限り)
スチームの方式 給水タンク式(外して洗える給水タンク&つゆ受け) カップ式(専用のスチーム小皿に水を入れる)
過熱水蒸気の方式 ボイラー式 カップ式
お手入れコース 清掃・脱臭・水抜き 清掃・脱臭
同時あたための品数 分量が同じ最大4品(合計800gまで) 分量が同じ最大2品
同時あたための組み合わせ 両機とも同じ: 冷凍+冷蔵〇/冷蔵+常温〇/冷凍+常温-
オートメニュー数/レシピ数 130/154 118/150
ボウルメニュー/スピードメニュー 38/25 28/26
専用ボタン 簡単レンジ・リベイク・飲み物・プレート焼き 料理・リベイク
簡単レンジボタン(手動600W/500Wを1押し・前回の出力を記憶) あり なし
発酵 スチーム発酵(30・35・40・45℃) 発酵(30・35・40・45℃)
本体質量 約15.5kg 約15.0kg
総庫内容量・庫内形状 31L ワイド&フラット庫内(有効401×344×218mm)
本体寸法 幅487×奥行430(ハンドル含む461)×高さ365mm
設置 背面は壁ピッタリ・左右4.5cm・上方10cm以上
センサー 重量センサー+蒸気・温度センサー
レンジ最高出力 1,000W(最大3分)
オーブン/グリル 最高250℃(自動)・上下平面ヒーター・1段/上下平面ヒーターグリル
トースト 手動(予熱有り・途中で裏返し)約16〜25分・2枚まで
らくらくプレート焼き/ノンフライ/リベイク 26/8/専用ボタン(時間は手動設定)
表示部・庫内灯 液晶(バックライト付き)・白熱球1灯
庫内の手入れ構造 外して丸洗いできるセラミック製テーブルプレート・汚れを落としやすい側面背面
年間消費電力量 79.3kWh/年
カラー ホワイト/ブラック
価格の傾向 高い(3万円前後の差) 抑えられる
こんな人に 作り置き・冷凍おかずを3〜4品まとめて温める人/ボウルメニューで煮物・パスタを任せたい人/タンク式スチームが好みの人 温め・焼きが中心で、2品の同時あたためで足りる人/性能が同じなら価格を大きく抑えたい人

表のとおり、本体の大きさ・庫内の広さ・センサー・レンジやオーブンの火力・トースト・表示部・電気代は、両機でまったく同じ数値です。

変わったのは大きく3系統。「スチームと過熱水蒸気の方式」「同時あたための品数」「自動メニューとボタンの構成」です。

なお「同時あたための組み合わせ」の行は、両機で同じ内容ですが、あえて残しています。冷凍のおかずと冷蔵のおかずを一緒に温めることは、MRO-S8Dでもできるからです。

ここから先は、変わった3系統を「スチームの方式」→「同時あたための品数」→「メニューとボタン」の順に、生活の中でどう効いてくるかを1つずつ見ていきます。

スチームの方式が給水タンク式に戻った: 小皿に水を入れるS8Dと、タンクに給水するS8E

スチームの方式が給水タンク式に戻った: 小皿に水を入れるS8Dと、タンクに給水するS8Eのイメージ画像

公式の仕様表には「スチーム」と「過熱水蒸気」という2つの欄があります。MRO-S8Eはそれぞれ「給水タンク式」「ボイラー式」、MRO-S8Dは「カップ式」「カップ式」です。

見た目も大きさも同じ2機の中で、いちばん中身が変わったのがここ。

過熱水蒸気とは、水蒸気をさらに加熱して高温にしたもので、ヘルシーシェフはこれを使って焼いたり温めたりします。その蒸気のもとになる水を、どこに入れてどう加熱するかが両機で違う、ということですね。

方式そのものに上下はつけません。ここでは「使い方」「手入れ」「これまでの流れ」の3つに分けて、生活の中の違いとして見ていきます。

使い方の違い: スチーム小皿に水を入れて置く(S8D)/給水タンクに水を入れてセットする(S8E)

MRO-S8Dは、付属の専用「スチーム小皿」に水を入れて、庫内に置く方式です。

メーカーはこれを「セラミック製の外して丸洗いできるテーブルプレートと、専用のスチーム小皿を使う日立独自の過熱水蒸気方式」と説明し、「スチーム小皿に水を入れるだけ」と使い方の手軽さを打ち出しています。

一方のMRO-S8Eは、小皿の代わりに本体の給水タンクを使う方式。タンクに水を入れて本体にセットすると、メーカーの説明では「スチームをボイラーと庫内ヒーターで加熱し、過熱水蒸気にして高温で調理」する仕組みです。

つまり、水を入れる場所が「庫内に置く小皿」なのか「本体の給水タンク」なのか。生活の中で体感する違いは、まずここに出ます。

読者

タンク式のほうが、スチームの仕上がりは良いんですか?
公式の仕様では

両機の仕上がりを直接比べた公式データはありません。メーカーがS8Eで打ち出しているのは「ボイラーと庫内ヒーターで加熱して高温で調理する」という仕組みまでです。

どちらが上、という話ではありません。水を入れる場所が「庫内の小皿」か「本体の給水タンク」かの違いです。

小皿に水を入れて置くだけの手軽さを気に入っている人なら、MRO-S8Dで困ることはないでしょう。

逆に、タンク式に慣れている人や、以前のタンク式ヘルシーシェフから買い替える人には、MRO-S8Eのほうがなじみやすいはずです。

手入れの違い: 小皿を洗うS8D/タンクとつゆ受けを洗い、水抜きコースがあるS8E

水を入れる場所が違えば、洗う部品も変わります。

MRO-S8Dで洗うのはスチーム小皿。MRO-S8Eでは、メーカーが「外して洗える給水タンク&つゆ受け」としているとおり、給水タンクとつゆ受けの2つを外して洗います。

お手入れコースにも差があります。MRO-S8Dは「清掃」「脱臭」の2つ、MRO-S8Eは「清掃」「脱臭」「水抜き」の3つです。

水抜きは、メーカーの説明では「給水用のパイプ内に残った水を抜く」コース。本体の中を水が通る方式だからこそ付いている項目で、小皿方式のS8Dには要らないものですね。

清掃コースについて、メーカーはS8Eでは「汚れが落としやすい大量のスチーム」を使うと説明しています。

庫内の手入れ構造そのものは、両機で同じです。セラミック製のテーブルプレートを外して丸洗いでき、側面と背面も汚れを落としやすい仕上げになっています。

MRO-S8Dには、手入れがしやすいという声があります。一方でスチームについては、小皿方式を含む機能に不満を述べる声と、スチーム機能は良いという声の両方があり、評価は分かれています。

細かい点を2つ。発酵の機能はどちらも30・35・40・45℃から選べますが、S8Eでは「スチーム発酵」という表記になっています。方式に付随した違いです。

本体質量はS8Eが約15.5kg、S8Dが約15.0kgと、S8Eのほうが0.5kgほど重くなっています。ただ外形寸法と設置条件は同じなので、置き場所の判断には効きません。

整理すると、洗う部品はS8Dが小皿1つ、S8Eが給水タンクとつゆ受け。S8Eは水抜きコースがあるぶん、手入れの項目が1つ増えます。

「洗う部品を増やしたくない」人ならS8Dが、「タンクごと外して洗うほうが性に合う」人ならS8Eが向いているでしょう。

「戻った」の意味: S8B・S8Cはタンク式、S8Dだけがカップ式だった

この記事で「給水タンク式に戻った」という言い方をしているのには、理由があります。

公式の仕様表をさかのぼると、MRO-S8Dの1つ前のMRO-S8Cも、そのさらに前のMRO-S8Bも「給水タンク式/ボイラー式」でした。MRO-S8Dで「カップ式」に変わり、MRO-S8Eで再び「給水タンク式/ボイラー式」になっています。

つまり31Lのヘルシーシェフの流れの中では、タンク式が本流で、S8Dのカップ式は例外的な1世代だった。分かっている事実はここまでです。

S8Dのカップ式が失敗だった、とメーカーが言っているわけではありません。方式を変えた理由は公式に説明が無いので、そこは推測しないでおきます。

読者にとって意味があるのは、次の2点ですね。タンク式のヘルシーシェフを使ってきた人にはS8Eが同じ系統であること。小皿方式が気に入っているなら、この系譜の中でそれを選べるのはS8Dだけであること。

なお色はどちらもホワイトとブラックの2色で、方式によって選べる色が変わることはありません。

給水タンク式の新型がどんな見た目なのか先に確かめておきたい人は、MRO-S8Eの商品ページを見ておくと、このあとの章が読みやすくなりますよ。

同時あたためは最大2品から最大4品へ: 作り置き・冷凍おかずをまとめて温める家庭に効く差

同時あたためは最大2品から最大4品へ: 作り置き・冷凍おかずをまとめて温める家庭に効く差のイメージ画像

最初にはっきりさせておきたいのは、MRO-S8Dでも「分量が同じ最大2品」の同時あたためができるということです。冷凍のおかずと冷蔵のおかずの組み合わせにも対応しています。

MRO-S8Eで変わったのは、その上限が「最大4品」になったこと。「できる・できない」の差ではなく、「何品まで」の差です。

読者

S8Dだと、冷凍のおかずと冷蔵のおかずは一緒に温められないんですか?
仕様表より

両機とも冷凍+冷蔵の2品はできます。S8Eで増えたのは品数の上限で、4品まで・合計800gまでという条件が付いています。

仕組みは両機で共通です。

  • 重量センサーと蒸気・温度センサーで、自動(オート)で温める
  • 対象は、分量がほぼ同じおかずや冷凍品
  • 冷凍+冷蔵、冷蔵+常温の組み合わせは、どちらもできる
  • 冷凍+常温の組み合わせは、どちらもできない
  • 冷凍のものは左側に置く

そのうえで、S8Eの4品同時あたためには条件があります。メーカーの説明では「1品の分量は100〜300g、合計800gまで」「2〜4品の分量をほぼ同じにする」「冷凍品は冷蔵品の品数以下にする」の3つです。

S8Dの2品についても、メーカーは「1品100〜300gが目安」としています。

メーカーはこの「最大4品 冷凍と冷蔵の食品をまとめて適温にあたため」を、MRO-S8Eの特長の先頭に置いています。今回の世代でいちばん前面に出している変更だ、ということですね。

生活の中で変わるのは、1回のあたためで済ませられる品数です。

たとえば、週末に作り置きした夕食のおかずを3〜4品まとめて温める。弁当用に小分けして冷凍したおかずを、朝に一度で温める。家族分のおかずを1回で済ませる。こうした場面で、2品ずつ2回に分けていた作業が1回になります。

ただし「合計800gまで・1品300gまで」という条件があるので、大皿にどっさり盛った1品を一度に、という使い方とは別の話です。あくまで小鉢サイズのおかずを複数、という前提ですね。

逆に、同時に温めるのが2品までという家庭なら、MRO-S8Dで同じ体験ができます。夫婦2人分、あるいは1人分の主菜と副菜、といった使い方であれば、上限が4品に増えても出番はあまり無いかもしれません。

なお、4品同時あたためが実際にどれくらい使われているかについては、MRO-S8Eが2026年9月に発売されたばかりで、使用者の声がまだ出そろっていません。この章で書いた内容は、公式の仕様と条件だけをもとにしています。

3〜4品をまとめて温める場面が週に何度もある家庭なら、この差だけでもMRO-S8Eを選ぶ理由になるでしょう。2品で足りる家庭なら、ここはどちらを選んでも同じです。

自動メニューとボタンの入れ替え: 増えた「わがやメニュー」と、消えた「料理ボタン」

3つめの変更は、自動メニューの中身と、操作パネルのボタン構成です。

数だけ見るとMRO-S8Eのほうが増えていますが、中身は「S8Dにあったものが全部残って、そこに足された」わけではありません。入れ替えを伴った増加です。増えたものと無くなったものを、両方見ておきましょう。

オート130/118・ボウル38/28: S8Eで増えた煮物・パスタのオートと、S8Dにだけ残るだし・本格肉じゃが

公式の仕様表の数字を並べます。

  • レシピ数: S8E 154/S8D 150
  • オートメニュー数: S8E 130/S8D 118
  • ボウルメニュー: S8E 38/S8D 28
  • スピードメニュー: S8E 25/S8D 26
  • ノンフライ: 両機とも8
  • らくらくプレート焼き: 両機とも26

オートが12、ボウルメニューが10増え、スピードメニューだけはS8Dのほうが1つ多い、という内訳ですね。

ボウルメニューとは、耐熱ボウルに材料を入れて庫内に置き、あとは自動調理に任せるメニューのこと。S8Eで増えた分の中心はここです。

公式のWebレシピ集を両機で突き合わせると、S8Eで増えたオートの代表例は次のとおりです。

  • 「わがやの煮物」「わがやの煮物(冷凍)」(ほうれん草の煮びたし・和風野菜の煮物などに応用)
  • 「わがやのパスタ」「わがやのパスタ(冷凍)」(きのこのクリームソースパスタなどに応用)
  • シュークリーム・フランスパン(S8Dでは手動だったものがオートに)

メーカーは、このボウルメニューの「わがやのアレンジ料理」をS8Eの新機能として、冷凍・冷蔵・常温の食材をまとめておまかせ調理できると打ち出しています。

一方で、S8Dの一覧にはあって、S8Eの一覧には見当たらないものもあります。代表的なところでは次のようなメニューです。

  • 本格の肉じゃが(「簡単肉じゃが」は両機にあります)
  • かつお昆布だし・煮干し昆布だし
  • けんちん汁
  • あさりの酒蒸し
  • なすときのこの蒸しサラダ

メニューを入れ替えた理由は、公式に説明がありません。

安心材料として、日常で出番の多い定番はどちらにも残っています。冷凍食品をパリッと仕上げるオート6品(鶏のから揚げ・チャーハン・たこ焼き・ピザ・今川焼き・たい焼き)、ノンフライ8、らくらくプレート焼き26、リベイクは両機で同じです。

ボウルに材料を入れて煮物やパスタを任せたい家庭なら、S8Eで増えた10のボウルメニューが日々の献立に効いてくるでしょう。

だし取りや本格肉じゃが、けんちん汁をオートで使っていた人は、S8Eにはそれが無いことを承知したうえで選ぶことになります。

日常の温め・焼き・冷凍食品が中心なら、この差はどちらを選んでも効きません。

料理ボタンが消えて、簡単レンジ・飲み物・プレート焼きボタンに: 温め中心の人向けの作り直し

操作パネルの専用ボタンも変わっています。

公式の仕様表では、MRO-S8Dの専用ボタンは「料理ボタン」「リベイクボタン」の2つ。MRO-S8Eは「簡単レンジボタン」「リベイクボタン」「飲み物ボタン」「プレート焼きボタン」の4つです。

料理ボタンが無くなり、代わりに温め系のボタンが3つ増えた形ですね。

新しく付いた簡単レンジボタンは、メーカーの説明では「手動600W・500Wを選べる」「前回選択した出力を記憶する」ボタンです。

生活の言葉に直すと、こういうことです。コンビニ弁当や作り置きの温め直しで「600Wで何分」と決めている人は、毎回ワット数を選び直さずに、ボタンを押して時間を合わせるだけになります。

飲み物ボタンとプレート焼きボタンは、名前のとおり飲み物のあたためと、らくらくプレート焼きの専用ボタンです。

温め直しや飲み物のあたためを毎日のように使う人、家族がめいめい自分の分を温める家庭なら、S8Eのボタン構成が効いてくるでしょう。前回の出力を覚えているので、毎回ワット数を選び直さずに済みます。

料理ボタンからオートを呼び出す使い方に慣れている人なら、S8Dの操作系のままで困ることはありません。ボタンの違いは慣れの問題で、温める力や焼く力の差ではないからです。

S8Dを選んでも失わないもの: 温め・焼き・サイズ・電気代は同じ

ここまで3つの変更点を見てきました。では、価格が抑えられるMRO-S8Dを選んだとき、何かを手放すことになるのか。ここが引っかかっている人もいるでしょう。

結論から言うと、毎日の温めと焼き、置き場所、電気代のどれを取っても、S8Dを選んだからといって手放すものはありません。表で「同じ」と示した項目を、生活の場面ごとにまとめ直します。

置き場所と庫内の広さ

外形は幅487×奥行430×高さ365mm、庫内は31Lのワイド&フラットで、有効寸法も401×344×218mmと両機同じです。背面は壁にぴったり付けて置けて、左右と上に空ける放熱スペースの条件も変わりません。

いまS8Dを置く予定の場所は、そのままS8Eも置ける場所ですし、その逆も同じ。本体質量の0.5kg差は、設置の判断には効きません。

大きめの角皿料理や、家族分のグラタンを並べて焼く場面で庫内の広さを重視している人にとって、この項目で両機に差が出ることは無い、ということですね。

温め・焼き・トースト

温めの要になるセンサーは、どちらも重量センサーと蒸気・温度センサーの組み合わせ。レンジの最高出力も1,000W(最大3分)で同じです。冷凍ごはんの温め直しや飲み物の温めにかかる時間が、新型だから短くなる、ということはありません。

オーブンは最高250℃・1段・上下平面ヒーターで共通です。メーカーは250℃について、約5分後に210℃へ自動で切り替わるとしていて、この注記も両機に同じように付いています。グリルも上下平面ヒーターで同じですね。

トーストは、両機とも手動で予熱をしてから焼き、途中で裏返す方式。所要時間の目安は約16〜25分で、オートのトーストボタンはどちらにもありません。朝のトーストをレンジで済ませたい人は、S8Eにしても手順が変わらない点を押さえておきましょう。

らくらくプレート焼き26、ノンフライ8、リベイクの専用ボタン、冷凍食品をパリッと仕上げるオート6品も両機共通です。

MRO-S8Dには、古いレンジからの買い替えで便利になったという声があります。寸法も火力も同じですから、この点はS8Eにもそのまま当てはまると考えてよいでしょう。

手入れの構造・表示部・電気代

庫内の手入れは、セラミック製のテーブルプレートを外して丸洗いでき、側面と背面は汚れを落としやすい仕上げ。スチーム関係の部品を除けば、洗う場所も洗い方も両機で変わりません。

表示部はどちらもバックライト付きの液晶で、庫内灯も白熱球1灯で同じ。新型で表示が見やすくなった、ということもありません。

年間消費電力量は79.3kWh/年で、まったく同じ数値です。「新型のほうが省エネ」という買い替え理由は、このペアには当てはまりません。本体色の選択肢も同じですね。

整理すると、S8Dを選んでも、温め・焼き・サイズ・電気代でS8Eに届かない部分はありません。逆にS8Eを選んでも、この部分が価格差の分だけ良くなるわけではない。判断の材料は、前の3章で見た方式・品数・メニューの3つに絞られます。

MRO-S8Eがおすすめな人

ここからは人物像で整理します。MRO-S8Eの価格差を払う意味があるのは、次の3つのどれかに当てはまる家庭です。機能の並べ直しではなく、生活の場面で書きますね。

作り置きや冷凍おかずを、3〜4品まとめて温める家庭

週末にまとめて作ったおかずを平日の夕食に出す。弁当用に小分け冷凍したおかずを、朝に一度で温める。家族3〜4人分の副菜を、1回のあたためで食卓に並べる。こうした場面が週に何度もあるなら、最大4品の同時あたためが日々の時間を削ってくれます。

条件は「1品100〜300g・合計800gまで・分量をほぼそろえる」の3つ。小鉢サイズのおかずを複数、という前提で使うぶんには、無理なく収まる範囲です。

2品で足りる日もあるでしょうが、「4品まで一度に」という上限があること自体が、作り置き派の段取りを変える差になります。

ボウルに材料を入れて、煮物やパスタを任せたい人

耐熱ボウルに切った野菜と調味料を入れ、あとは庫内に置いてスタート。この使い方を毎週の献立に組み込みたい人には、S8Eで増えた「わがやの煮物」「わがやのパスタ」が効きます。どちらも冷凍の材料に対応したオートが用意されています。

メーカーは、このボウルメニューの「わがやのアレンジ料理」を、冷凍・冷蔵・常温の食材をまとめておまかせ調理できる新機能としています。ボウルメニューが28から38に増えた分は、ここで生きてきます。

裏を返せば、ボウル調理を使わない人にはこの差は効きません。使う人には数字以上の差になる部分ですね。

小皿方式より、タンク式のほうが合う人

以前のヘルシーシェフ、たとえばMRO-S8BやMRO-S8Cといったタンク式の機種から買い替える人。あるいは、庫内に小皿を置く手順より、本体のタンクに給水するほうが自分の性に合うと感じる人。こうした人なら、S8Eのほうが無理なく使い始められるでしょう。

方式に上下は無いと前の章で書いたとおり、ここは好みと慣れの問題です。ただ、毎日触る部分の好みは、買ったあとの満足度に直結します。小皿を庫内に置く方式が自分には合わないと感じているなら、それだけでS8Eを選ぶ理由として十分でしょう。

この3つのどれにも心当たりが無ければ、次のMRO-S8Dの章のほうが、あなたの答えに近いはずです。価格の話は、その先の結論の章でまとめますね。

MRO-S8Dがおすすめな人

次にMRO-S8D。1つ前の型ではありますが、選ぶ理由は「安いから」だけではありません。当てはまるのは、次の2つのどちらかの人です。

温め・焼きが中心で、同時あたためは2品で足りる人

夫婦2人、あるいは1人暮らしで、夕食は主菜と副菜を温め直す程度。冷凍おかずと冷蔵おかずを一緒に温める場面はあるけれど、3品以上を一度に、という日はめったに無い。こうした使い方なら、S8Dの「分量が同じ最大2品」で足りますし、冷凍+冷蔵の組み合わせにも対応しています。

1,000Wの温め、250℃のオーブン、らくらくプレート焼き、ノンフライ、リベイクはS8Eと同じですから、価格が抑えられるほうを選んでも、前の章で確かめた部分は何も失いません。

一方で、31Lという大きさそのものが自分の家庭に合っているのか、27LのMRO-S7Dでも足りるのか、というところで迷っている人もいるでしょう。31Lと27Lで何が変わるかは、MRO-S8DとMRO-S7Dの違いを比べた記事にまとめてあります。

性能が同じなら、3万円前後を別のことに回したい人

温め・焼き・サイズ・電気代が同じで、差が3万円前後。この金額を、食材や別の家電、あるいは貯金に回したいと考えるのは、堅実な判断です。

スチームは小皿に水を入れて庫内に置くだけで使えますし、洗うのも小皿1つ。手入れの部品を増やしたくない人には、むしろこの方式のほうが向いています。

さらに、かつお昆布だしや本格の肉じゃがのように、S8DにあってS8Eには無いオートを使いたい人にとっては、S8Dを選ぶ正面の理由になります。価格が抑えられるうえに、使いたいオートがあるのですから、迷う必要はないでしょう。

在庫について、1つだけ

MRO-S8Dは、公式で「在庫品限り(生産完了品)」とされています。いま流通している分が売り切れれば、新品で買う道は無くなる、ということです。

ただ、これは急いで決める理由にはなっても、不安に思う理由にはなりません。性能が同じ後継機が出ている型落ちを、在庫のあるうちに買うのは、この記事で確かめてきたとおり、同じ中身を価格を抑えて手に入れる買い方だからです。

色もS8Eと同じ2色から選べるので、色を理由に新型を選ぶ必要はありません。

買う前に確かめておきたいこと

どちらに決めるかとは別に、買う前に知っておいてほしい事情が2つあります。どちらも、この記事だけでは答えを出せない部分です。

MRO-S8Eの使用者の声は、まだ集まっていない

S8Eは2026年9月に発売されたばかりで、記事作成時点では使った人の声がそろっていません。この記事にS8E側の声が出てこないのは、そのためです。

4品の同時あたためがどれくらい実用的か、給水タンクの使い勝手はどうか。ここを実際の声で確かめてから決めたい人は、S8D側の声(手入れがしやすい、スチームの評価は分かれる)と、この記事で見てきた設計変更の中身を手がかりに判断することになります。

急ぐ事情が無ければ、しばらく様子を見てから決めるという選び方もあります。ただしその間に、S8Dの在庫が減っていく可能性はありますね。

給水タンクの日々の扱いは、取扱説明書で

この記事で公式に確かめられたのは、S8Eが「給水タンクに水を入れてセットする方式」であること、お手入れコースに「水抜き」があること、給水タンクとつゆ受けが外して洗えることまでです。

使ったあとに残った水をどうするか、水抜きコースをどのくらいの頻度で使うのか、といった日々の扱いは、この記事では確認していません。タンク式の手間が気になっている人は、購入前に日立の取扱説明書で該当のページを見ておくと安心です。

小皿方式のS8Dには、こうした確認項目はありません。水を入れた小皿を庫内に置き、終わったら洗う。それだけですね。

読者

S8Dが売り切れていたら、待ったほうがいいですか?
仕様表より

S8Dを待ち続ける理由は価格だけで、温め・焼き・サイズの面でS8Eに引っかかる点はありません。在庫切れや値上がりのときにどう考えるかは、次の結論の章で書いています。

結論: 3万円前後の差を払って、S8Eにする価値があるのはどんな家庭か

ここまでの内容に、価格差を乗せて判断に落とします。

変わったのは、スチームと過熱水蒸気の方式、同時あたための品数、自動メニューとボタンの構成の3系統。温め・焼き・サイズ・手入れの構造・電気代は同じです。そして価格は、S8Eのほうが3万円前後高い。

この差の大きさを考えると、基本のおすすめは、在庫が残っているうちのMRO-S8Dです。同じ火力・同じ大きさで、2品の同時あたためも冷凍+冷蔵の組み合わせも使える。それで価格が数万円単位で抑えられるなら、温め・焼きが中心の家庭にとって、選ばない理由が見つかりません。

S8Eに価格差を払う価値があるのは、3〜4品をまとめて温める場面が週に何度もある家庭、ボウルに材料を入れて煮物やパスタをおまかせしたい人、そして小皿方式よりタンク式が好みの人。このどれかに強く当てはまるなら、3万円前後の差は、毎日の使い方に見合う中身に変わります。

この結論が変わる条件

ただし、この推奨は「差が3万円前後ある」という前提の上に立っています。値動きによって条件は変わるので、次の目安を持っておいてください。

  • 差が1万円程度まで縮んでいるなら、S8Eを基本のおすすめに置き換えます。4品あたため・メニュー増・新しい方式に対して、その差なら見合います
  • 差が1万円台後半から2万円くらいなら、4品の同時あたためを毎日使う家庭に限ってS8E。それ以外はS8Dのまま
  • S8Dの在庫が切れている、または値上がりして差が消えているなら、そのままS8Eを選んで差し支えありません。温め・焼きの性能は同じです
ここが大事
  • 基本は在庫が残っているうちのMRO-S8D。火力・大きさ・電気代が同じで、2品同時あたためも使え、価格が数万円単位で抑えられる
  • 3〜4品まとめて温める家庭、ボウル調理を任せたい人、タンク式が好みの人はMRO-S8E。3万円前後の差に見合う
  • 差が1万円程度まで縮んだらS8Eが基本。1万円台後半〜2万円くらいなら4品あたためを毎日使う人だけS8E。S8Dの在庫切れ・値上がりでもS8E

迷いが残るなら、両機の商品ページを見比べて、今の差がどの帯にあるかを確かめてから決めるのがいちばん間違いがありません。

メルカリで中古品をチェックしてみる手も

MRO-S8EとMRO-S8Dは、メルカリでも出品されていることがあります。中には、新居に備え付けのオーブンがあって出番が無くなった、家族から同じ時期に別のレンジを譲り受けた など、新品未使用品が安く出品されている場合もあるので、一度確認してみるといいですよ。

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