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三菱電機の備長炭 炭炊釜 NJ-VS10Hには、炊きあがりが思ったほど変わらない、ごはんの味が薄いという声があります。
特に、口に入れた瞬間の甘みややわらかさを大事にしている人や、これまで圧力式の炊飯器を使ってきた人は、購入前に確認しておきたい点です。一方で、粒が立った炊きあがりと、冷めてからの状態のよさについては、評価する声が見られます。
結論として、もっちり感や甘みを最優先する人にはおすすめしにくいものの、しゃっきりしたごはんが好きで、白米中心に使う人なら候補にしやすい炊飯器です。
この記事では、気になる声を並べるだけでなく、その不満がどんな人に影響するのかまで整理します。あわせて、取扱説明書に書かれていて口コミには出てこない注意点も確認していきますね。
- 気になる声: 炊きあがりが期待ほど変わらない・味が薄いと感じることがある。低温調理でカレーなどの煮込みはできない
- 評価されている点: 粒が立って冷めてもおいしい。操作がシンプルで、毎回洗うのは2点だけ。浸けおきなしで炊ける
- おすすめしにくい人: もっちり・甘み最優先の人/炊飯器で煮込み料理までしたい人/1食ぶんだけ炊きたい日が多い人
- おすすめな人: しゃっきり系が好きな人/弁当や作り置きが多い家庭/操作と手入れは軽いほうがいい人
NJ-VS10H
NJ-VS10Hの悪い口コミ・気になる評判

先にお伝えしておくと、NJ-VS10Hについて確認できた不満は、大きく2つだけでした。炊けない、すぐ壊れたといった故障の話は見つかっていません。
ただし、そのうちの1つは「ごはんの味」という、炊飯器にとって中心の部分についてのものです。自分の好みに当たるかどうかで受け止め方が大きく変わるので、順番に見ていきましょう。
炊きあがりが期待ほど変わらない、味が薄いという口コミ
複数の掲載先で、炊きあがりが思っていたほど変わらなかった、という声が見られました。
ひとつは、使い始めて4か月ほどの時点で「ごはんの味がしない。または薄い」と書かれているものです。新米を炊いていて、炊飯モードを変えても水の量を変えても改善しない、という内容でした。その前に使っていたのはパナソニックの炊飯器で、そちらのごはんはおいしかったと書かれています。
もうひとつは、30年ものあいだマイコン式の炊飯器を使ってきて、そこから買い替えた人の声です。「芳潤炊き」を試したものの驚くほどの違いは感じず、まずいわけではなく普通においしい、という受け止めでした。そのうえで、圧力をかけないIH方式ということもあり、お米の質にかなり左右される印象で、安価なお米では違いが出にくいのかもしれない、と続いています。
何が起きているのか
これは「性能が低い」という話ではなく、炊きあがりの方向性がはっきりしている機種だ、という話です。
NJ-VS10Hは圧力をかけずに炊きます。圧力をかけて炊くタイプは、お米をやわらかくほぐし、口に入れた瞬間の甘みを出しやすい方向に働きます。一方で圧力をかけない炊き方は、粒の輪郭を残す方向に働きます。どちらが上ということではなく、仕上がりの向かう先が違うわけです。
そのため、「甘くてもっちり」を期待して買うと、期待していた方向とは別の方向に仕上がることになります。ここが「味が薄い」と表現されている部分だと考えられます。
特に注意したい人
- 口に入れた瞬間の甘みや、やわらかさを最優先する人
- これまで圧力式の炊飯器を使っていて、その炊きあがりに慣れている人
- 価格を抑えたお米を主に使っていて、お米側で味を作りにくい人
3つ目は、2人目の声がそのまま指摘している点です。粒の輪郭を出す炊き方は、お米そのものの質が結果に出やすくなります。
気にしなくてよい人
反対に、粒がはっきりしたごはんが好きな人や、冷めてから食べる機会が多い人にとっては、この特徴はそのまま長所になります。実際、後半で見るように、しゃっきり系が好みで選び、まさにその炊きあがりだったという声も出ています。
同じ炊きあがりが、ある人には「薄い」と受け取られ、別の人には「これが欲しかった」と受け取られている、という状態です。
取扱説明書で確認できる調整の範囲
味が好みからずれたとき、取扱説明書の範囲でできることは次のとおりです。
- 水位目盛はめやすなので、お米の種類や好みに合わせて水の量を2mm以内で加減する
- 新米は目盛より少なめ、古米は目盛より多めにする
- 炊き方は「ふつう」「かため」「やわらか」の3つから選べる(白米・無洗米の場合)
- 目盛より多めの水で炊くときは、ふきこぼれを防ぐため炊き方で「やわらか」を選ぶ
- 「うま早」「お急ぎ」「無洗米」「エコ炊飯」はかために炊きあがるので、水を多めにする
- お米を水にひたすと、やわらかめのごはんになる
最後の1行が、この機種では効きます。NJ-VS10Hは浸けおきなしで炊ける設計ですが、取扱説明書には「水にひたすと、やわらかめのご飯になります」とはっきり書かれています。やわらかめに寄せたいなら、あえて時間を置いてから炊くという手が残っているわけです。
この点の判断
もっちり・甘みを最優先する人は、この機種ではなく圧力をかけて炊くタイプを見たほうが満足しやすいでしょう。一方で、粒立ちを求めてこの機種を選ぶ人なら、過度に心配しなくてよい点です。
低温調理でカレーなどの煮込みはできないという口コミ
一部には、低温調理でできることの範囲に物足りなさを感じたという声もあります。圧力をかけない炊飯器を探してたどり着き、ごはんのおいしさもデザインも手入れの楽さも満足しているものの、低温調理でカレーなどの調理はできないようで少し残念だった、という内容でした。
これは勘違いではなく、仕様どおりです。
取扱説明書に書かれている低温調理の条件
NJ-VS10Hの低温調理は、食材を袋に入れて湯せんする方式に限られます。鍋のように具材を直接入れて煮込む使い方は、取扱説明書が明確に禁止しています。
- ジッパー付き食品保存袋を使う。未使用・ポリエチレン製・耐熱100℃以上・厚さ0.06mm以上で、5.5合タイプは縦13cm×横18cm以下
- 袋は1袋だけ。内釜に入れるのは水だけで、水以外は使わない
- 調理量は5.5合タイプで500g以下(分量は2人分まで)
- 温度は65〜75℃を5℃きざみ、時間は5〜180分で設定する
- 低温調理は予約できない。終わったあとの保温もできない
- カレーやシチューなどルーでとろみをつける料理、豆類の料理、多量の油を使う料理は禁止
袋を使わない調理を禁止している理由も書かれていて、袋の中の空気がふくらんだときに内釜の熱湯や蒸気がもれる可能性があるためです。安全のための線引きなので、工夫して回避する類のものではありません。
困る人と、気にしなくてよい人
炊飯器1台で煮込み料理まで済ませたい人や、自動で調理してくれる鍋の代わりを探している人には、この範囲は狭く感じるでしょう。そういう用途なら、電気圧力鍋や自動調理鍋を見たほうが近道です。
一方、サラダチキン、温泉卵、魚の切り身といった袋でできる範囲で十分な人や、そもそも炊飯専用として買う人には影響しません。「ついている機能が使えなかった」のではなく、「袋調理用の機能がついている」と理解しておけば、がっかりすることはありませんよ。
悪い口コミから分かるNJ-VS10Hをおすすめしにくい人
ここまでの内容をまとめると、NJ-VS10Hをおすすめしにくいのは次のような人です。
もっちり・甘みを最優先する人
炊きあがりが期待ほど変わらない、味が薄いという声は、圧力をかけない炊き方の特徴がそのまま出たものです。好みの方向が違うと、水加減や炊き方を調整しても埋まりにくい差になります。
炊飯器で煮込み料理までしたい人
低温調理は袋調理に限られ、カレーやシチューは取扱説明書が禁止しています。調理家電として幅を求めるなら、別のジャンルの製品を見たほうが満足しやすいでしょう。
1食ぶんだけ炊きたい日が多い人
NJ-VS10Hの炊飯容量は1合からです。0.5合だけ炊く、という使い方はできません。一人暮らしや二人暮らしで「今日は1食ぶんだけ」という日が多いなら、ここは毎日の話になります。
NJ-VS10Hの良い口コミ・評価されている点
次に、評価されている点を見ていきます。こちらは声の数も多く、内容もそろっていました。
粒が立って、冷めてもおいしいという口コミ
複数の掲載先で、粒立ちのよさと、冷めてからの状態を評価する声が見られました。
炊きあがったときに粒がはっきりしていて、しっかりした歯ごたえがあり、噛むと中はもちもちしている、という声。しゃっきり系が好みで選んだところ、まさにその炊きあがりで、保温したあとや弁当にして冷めた状態でもあまり変化がない、という声。炭炊釜と大火力でふっくら炊けて冷めてもおいしい、という声。8年前の炊飯器から買い替えて、お米がキラキラしていると感じた、という声もありました。
生活のどこで効くか
この特徴がいちばん効くのは、炊きたてではなく「冷めてから食べるとき」です。
弁当を毎日作る家庭、作り置きをして翌日食べる家庭、多めに炊いて冷凍する家庭では、ごはんが口に入るのは炊きあがりの数時間後から翌日以降になります。そのタイミングでべたつきにくいかどうかは、毎日の満足度に直結します。
仕様の裏づけ
公式仕様で確認できるのは次の点です。沸騰しても火力を弱めず強火で炊き続ける「連続沸騰」を搭載していること。七重全面加熱であること。そして「冷凍用」メニューがあり、三菱電機はこれを、通常の炊飯よりじっくり吸水させることで冷凍保存してもおいしさを保つものとして説明しています。
取扱説明書には冷凍のコツも書かれていて、一人分およそ150gずつに分け、温かいうちに厚さ2〜3cmくらいの平らな形にしてふんわり包む、という手順です。冷凍前提で使うことが最初から想定されているわけですね。
ただし、味の感じ方はお米の種類や水加減でも変わります。粒立ちの方向に寄せてある機種だと理解したうえで選ぶのが、いちばん失敗が少ない買い方です。
操作がシンプルで、毎回洗うのは2点という口コミ
複数の掲載先で、操作の分かりやすさと手入れの軽さを評価する声が見られました。
設定項目が少なくシンプルな操作で使いやすい、洗うのも釜と中ぶたくらいでよい、という声。操作もシンプルで手入れが楽、という声。ごはんのおいしさやデザインとあわせて、手入れの楽さに満足しているという声もありました。早炊きが「うま早」と「お急ぎ」の2つで、あとはお米の種類で選ぶくらいなので、選択肢が多すぎないのが分かりやすくてよい、という受け止めもあります。
取扱説明書で確認できる手入れの範囲
使用後に毎回洗うのは、たしかに内釜と放熱板(内ぶた)の2点です。放熱板にはふたパッキン・カートリッジ・ブッシュが組み込まれていて、カートリッジの内部まで洗う形になります。取扱説明書は、ふたパッキンについて「においがつきやすいので、毎回洗う」と書いています。
ただし、正直に添えておきたいことがあります。洗うのは2点でも、かたくしぼった布でふく場所は別にあります。上枠、底センサー、蒸気口、ヒーター板、ダイレクトセンサー、フック部です。ここを放っておくとサビやこげが出ることがある、と書かれています。さらに底面の吸気口・排気口は、月に1回くらいを目安にほこりを取る必要があります。
「洗い物が2点で済む」は本当ですが、「手入れがゼロ」ではない、という程度感で考えておくとよいでしょう。
満足しやすい人
機能の数より毎日の手軽さを取る人、家族の誰が使っても迷わない状態にしておきたい人が、この部分のメリットを感じやすいところです。ボタンには工夫もあって、「切/保温」と「炊飯」には凸マークと点字がつき、上下のボタンで操作音を変えてあります。
浸けおきなしですぐ炊けたという口コミ
一部には、お米を研いですぐ炊いても問題なく炊けた、という声もあります。超音波で吸水させるしくみに驚いた、という内容でした。
これは仕様どおりで、取扱説明書にも「水にひたさなくても、すぐに炊飯できます」と書かれています。三菱電機は「可変超音波吸水」について、超音波の微振動でお米の芯までしっかり吸水させ、ツヤとハリのあるごはんに仕上げるものだと説明しています。
ここが、味の評価と表裏になっている
おもしろいのは、この長所が前半で見た、味が薄いという声と、同じしくみの裏表になっていることです。
浸けおきの時間を省けるということは、裏を返せば、長く水にひたしてやわらかく甘みを引き出す方向の炊き方からは遠い、ということでもあります。取扱説明書が「水にひたすと、やわらかめのご飯になります」と書いているのは、そういう意味です。
つまりこの機種は、「待たずに、粒の立ったごはんを炊く」ほうに設計の重心を置いています。帰宅してから炊き始めても浸水待ちの30分から1時間を挟まずに済むのは、平日の夕方には大きな違いになりますよ。逆に、時間をかけてやわらかく炊きたい人は、その設計思想と向きが逆になります。
口コミには出てこない、取扱説明書に書かれた注意点

ここからは、声としては挙がっていないものの、買ったあとに効いてくる決まりごとを整理します。すべて取扱説明書に書かれている内容です。
保温できないごはんが意外と多い
白米と無洗米は、炊きあがると自動的に保温に入ります。保温の設定は「たべごろ保温」「保温(一定保温)」「保温切」の3つで、「切/保温」ボタンの3秒長押しで切り替えます。
注意したいのは、保温してはいけないごはんが幅広いことです。
- 白米・無洗米以外のごはん(炊込み・おかゆ・おこわ・麦飯など)
- 玄米、発芽米、雑穀米、胚芽米、もち米、分づき米
- 冷えたごはん、つぎたしたごはん、よく洗わずに炊いたごはん
- みそ汁・カレーなどの汁もの
- 低温調理したもの
そのうえで、白米・無洗米でも24時間以上の保温はしないよう書かれています。72時間で保温は自動的に終わります。しゃもじを入れたまま保温するのも、においや変色の原因として止められています。
興味深いのは、取扱説明書自身が長時間の保温をすすめていない点です。たべごろ保温は12時間を超えると自動的に温度が高めに変わり、表示が点滅して知らせます。そのうえで「短時間で保温を終了し、冷凍保存して電子レンジで再加熱を行ったほうがおいしさを維持し節電になります」と書かれています。12時間を超える保温にかかる電力量は、炊飯およそ1回ぶんに相当するとも書かれています。
朝炊いて夜まで保温、という使い方を前提にしている人は、この設計とは向きが合いません。炊いて冷凍する運用に切り替えられるかどうかが、この機種と長くつきあえるかの分かれ目になります。
予約できないメニューと、予約は12時間以内
予約は2つの時刻を記憶でき(予約1・予約2)、10分きざみで設定します。今から1〜12時間後に炊きあげる「かんたん予約」もあります。
ただし、次のものは予約できません。
- 「炊込み」と「低温調理」は予約できない
- 「おこわ」も予約できない
- 発芽米は予約しない(腐敗や炊けない原因になるため)
- 具が入るおかゆも予約しない
- 炊飯中・保温中は予約の操作ができない
予約そのものも12時間以内にするよう書かれています。長時間水にひたすと水が腐敗しやすく、においの原因になるためです。具や調味料が入るものに予約を使わない、という注意もあります。
あわせて2つ、知っておくと戸惑わない点があります。ひとつは、予約操作の最後に「炊飯」ボタンを押さないと確定しないこと。押し忘れると「ピピッ」という音が10秒ごとに3回鳴って知らせてくれます。もうひとつは、現在時刻と予約時刻が近すぎるとすぐ炊き始めてしまうことで、炊き方によって違うもののおおむね2時間は必要だと書かれています。
なお「かんたん予約」で「1時間後」を選べるのは、「うま早」「お急ぎ」「炒飯」のときだけです。
早炊きが使えるのは白米・無洗米で3合まで
早炊きは「うま早」(時間とおいしさの両立)と「お急ぎ」(時間優先)の2つです。
これが選べるのは、白米か無洗米で、炊き方が「ふつう」「かため」「やわらか」のときだけです。芳潤炊き、炊込み、エコ炊飯、麦飯、冷凍用、炒飯、おかゆ、玄米、発芽米、雑穀米、すし、おこわでは使えません。
さらに、早炊きのときの炊飯容量は3合までに下がります。ふだんは5.5合まで炊けますが、急いでいる日に5合炊く、という使い方はできないわけです。仕上がりも少しかために寄るので、好みに応じて水を多めにする、と書かれています。
目安の時間は、白米の「ふつう」がおよそ42〜62分、「うま早」がおよそ27〜41分、「お急ぎ」がおよそ23〜37分です。
置き場所は本体サイズだけでは決まらない
NJ-VS10Hの外形寸法は227×237×293mm(高さ×幅×奥行き)、質量はおよそ4.8kgです。四角くてコンパクトだという声もあり、数字としても置きやすいサイズです。
ただし、置き場所を決めるときは本体サイズだけでは足りません。取扱説明書は、吸気口・排気口をふさぐような場所では使わないこととして、壁などから20cm以内を挙げています。紙・タオル・ふきん・アルミシート・じゅうたんの上も同じ扱いです。本体の下にタオルなどを敷くと、吸排気がふさがれてエラー表示が出て、炊飯が途中で止まることがあるとも書かれています。
そのほかの条件もまとめておきます。
- ふたが完全に開かない場所では使わない
- 壁や家具の近く、キッチン用の収納棚を使うときは、中に蒸気がこもらないようにする
- 電源は交流100V・定格15A以上のコンセントを単独で使う。他の器具と同時に使うと電圧が下がり、うまく炊けない原因になる
- 延長コードを使う場合も、定格15A以上のものを単独で使う
- お米と水を入れたときの最大質量はおよそ7kg。棚に置くなら耐荷重を確認する
スライド式の棚や、壁付けのカウンターに置くつもりの人は、この20cmを先に測っておくと安心です。
内釜は食洗機に入れられない。コートの保証は3年
内釜の扱いには、はっきりした決まりがあります。
- 食器洗い乾燥機・食器乾燥器は使えない
- クレンザー、タワシ類、スポンジのナイロン面、ナイロンネット付きスポンジで洗うと保証の対象外になる
- 台所用中性洗剤をつけたまま放置・つけ置きしない。すぐ水で流す
- 内釜の中で酢めしを作らない。調味料を使ったらすぐ洗う
- 金属製のしゃもじや泡立て器など、かたいものを使わない
- しゃもじについたごはん粒を、内釜のふちに押し当てて取らない
保証期間は、本体が買い上げ日から1年、内釜の内面コート(フッ素加工)が3年です。ただし、使用にともなう傷やこすれ跡、傷が原因のはがれは、保証期間内でも有料になると書かれています。
洗うときは内釜の下にふきんを敷くとよい、という案内も取扱説明書にあります。3年の保証を生かすなら、この一手間は覚えておいて損がありません。
「故障ではない」と書かれている音や現象
買ったばかりのころに不安になりやすいものが、あらかじめ整理されています。
- 炊飯・保温・低温調理中の「ブーン」という音(内部の熱を逃がすファンの音)
- 「チリチリ」「ジージー」という音(IH特有の通電音)
- 電源プラグを差し込んだときの「パチッ」という火花
- 上枠やごはんの中につゆが落ちること(ごはんの乾燥を防ぐため)
- 炊きあがったごはんの中央がくぼんで見えること
- ごはんや内釜にできる白い薄い膜(お米のうまみ成分が乾燥したもの)
- 使い始めのプラスチックのようなにおい
においが気になるときは「お手入れモード」があります。内釜に水位目盛「白米」の2まで水を入れ、「切/保温」を3秒長押ししてから炊飯ボタンで沸とうさせる手順です。クエン酸や重曹は入れないよう書かれているので、そこだけ守ってください。
もうひとつ、長く使う人向けの話を。時刻と予約は内蔵の専用電池で記憶していて、その寿命はおよそ4〜5年です。消耗すると、電源プラグを抜いたときに時刻や予約の記憶が消えるようになります。交換は電気部品に固定されているため販売店への依頼(有料)になります。
口コミと仕様から分かったNJ-VS10Hがおすすめな人
ここまでを踏まえると、NJ-VS10Hがおすすめなのは次のような人です。
しゃっきりしたごはんが好きな人
粒の輪郭が残る炊きあがりを評価する声が、複数の掲載先で見られました。味が薄いという受け止めと同じ特徴を、逆の向きから評価しているわけです。自分がどちら側かがはっきりしている人ほど、この機種は選びやすくなります。
弁当や作り置きが多い家庭
冷めてからの状態がよかったという声が、複数の掲載先で出ています。「冷凍用」メニューもあり、炊いてすぐ冷凍する使い方は取扱説明書でもすすめられています。長時間の保温より冷凍、という運用に切り替えられる家庭なら、この機種の設計とかみ合います。
機能を増やすより、毎日の手軽さを取りたい人
早炊きは2つ、あとはお米の種類と炊き方を選ぶだけ。毎回洗うのは内釜と放熱板の2点です。ボタンが多すぎないほうがいい、家族の誰が使っても迷わないようにしたい、という家庭には扱いやすい構成です。
帰ってから炊き始めることが多い人
浸けおきなしで炊けるので、帰宅後に研いですぐスイッチを入れられます。平日の夕方に「浸水の30分が待てない」という状況が多い人ほど、この機能は毎日効いてきます。
NJ-VS10H
上位のNJ-VP10Hと迷っているなら、0.5合炊きと炊き分けで決まる
ここまでで、NJ-VS10H単体については見えてきたはずです。炊きあがりの方向がしゃっきり寄りで、それが好みに合えば大きく避ける理由はなく、低温調理の範囲と保温の制約さえ知っていればがっかりしにくい機種だ、ということです。
ただし、同じ日に発売された上位のNJ-VP10Hに数千円を足す価値があるかどうかは、口コミだけでは判断できません。この2機種は外形寸法が完全に同じで、連続沸騰も可変超音波吸水も低温調理も同じように使えます。違いは内釜の厚さと層数、0.5合から炊けるかどうか、銘柄と玄米の炊き分けモードの有無、そして加熱ヒーターの重数に集中しています。
価格差が5千円ほどの帯に収まっている今、その差をどこに払うことになるのか、どんな使い方の人ならNJ-VS10Hのままで足りるのかは、2機種を並べて見たほうがはっきりします。NJ-VS10HとNJ-VP10Hの違いを、価格差も含めて確認すると、自分がどちらを買うべきかまで決められますよ。
NJ-VS10Hを選んで後悔しにくいのはどんな人?
NJ-VS10Hには、炊きあがりが期待ほど変わらない、味が薄いと感じることがある、という声があります。低温調理でできるのは袋を使った調理だけで、カレーなどの煮込みはできません。保温してはいけないごはんも幅広く、長時間の保温を前提にした使い方とも向きが合いません。
そのため、もっちりした甘いごはんを最優先する人、炊飯器1台で調理の幅を広げたい人、朝炊いて夜まで保温したい人にはおすすめしにくい炊飯器です。
一方で、粒立ちのよさと冷めてからの状態については評価する声がそろっており、操作のシンプルさと洗うパーツの少なさにも複数の声が出ています。浸けおきなしで炊けるので、帰宅してからの時間も短く済みます。
「甘さやもっちり感はそこまで求めず、粒の立ったごはんを、手軽に炊きたい」という人なら、NJ-VS10Hを選んでよいでしょう。そのうえで、0.5合炊きや銘柄・玄米の炊き分けを使う予定があるなら、上位のNJ-VP10Hのほうが向いています。
後継のNJ-VS10Jが出たいま、H世代を選ぶ意味
NJ-VS10Hは2025年9月に発売された機種で、2026年7月には後継のNJ-VS10Jが出ています。そのぶん価格には1万円台の差がつき、H世代のほうが手に入れやすい状態です。
ただし、J世代で何がどう変わったのかは、この記事では確認していません。新しいほうの中身が気になる人は、そちらの仕様も見てから決めてください。逆に、ここまで見てきた炊く力・低温調理・手入れの範囲で足りるなら、価格が落ち着いたH世代を選ぶのは合理的な判断です。
NJ-VS10Hの口コミ・評判まとめ
NJ-VS10Hに寄せられている不満は、炊きあがりが期待ほど変わらない・味が薄いという点と、低温調理で煮込み料理ができないという点の2つでした。故障や不具合の話は見つかっていません。前者は圧力をかけない炊き方の特徴がそのまま出たもので、後者は取扱説明書どおりの仕様です。
評価されているのは、粒が立って冷めてもおいしいこと、操作がシンプルで毎回洗うのが2点で済むこと、浸けおきなしで炊けること。やわらかさより粒立ち、長い保温より冷凍、という優先順位の人なら、この機種で満足しやすいでしょう。
- 気になる声: 炊きあがりが期待ほど変わらない・味が薄い/低温調理でカレーなどの煮込みはできない
- 取扱説明書での調整: 水の量を2mm以内で加減/新米は少なめ・古米は多め/やわらかめにしたいなら水にひたしてから炊く
- 知っておきたい制約: 白米・無洗米以外は保温しない/炊込みと低温調理は予約できない/早炊きは3合まで/壁などから20cm離す/内釜は食洗機に入れられない
- 評価されている点: 粒が立って冷めてもおいしい/操作がシンプルで洗うのは2点/浸けおきなしで炊ける
- おすすめな人: しゃっきり系が好きな人/弁当や作り置きが多い家庭/帰ってから炊き始めることが多い人
気になる点が自分の使い方に当たらないと分かったら、あとは購入先を確認するだけです。
NJ-VS10H
メルカリで中古品をチェックしてみる手も
NJ-VS10Hは、メルカリに出品されていることがあります。中には、買い替えで使わなくなった、いただきものだけれどすでに炊飯器があって使わない、といった理由で、新品未使用品が安く出品されている場合もあるので、一度確認してみるといいですよ。
中古を検討するときは、内釜のフッ素加工のはがれや傷の有無を出品者に確認しておきたいところです。取扱説明書では、使用にともなう傷や、傷が原因のはがれは、内釜内面コートの3年保証の対象外とされています。あわせて、しゃもじと計量カップがそろっているかも見ておくとよいでしょう。計量カップは1カップと0.5カップをはかれる専用品で、料理用の計量カップや計量米びつでは誤差が出ると取扱説明書に書かれています。

