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「本炭釜 紬」と「本炭釜」。三菱電機の炊飯器を調べていると、まずこの2つの呼び名で引っかかりますよね。
先に答えを言うと、「紬」が付くのはNJ-BW10Hです。NJ-VW10Hは「本炭釜」で、紬は付きません。内釜の素材と釜底の厚さは、2機種とも同じです。
そのうえで、確認時点で1万円程度の価格差がある現在なら、基本はNJ-BW10Hがおすすめです。
理由は2つ。食感をかたさ5段階×ねばり3段階の15通りに、銘柄は50銘柄まで詰められること。そして、かまど炊きモードと、ダイズライスやおこげといった専用メニューが加わることです。実際に、設定を変えて好みの炊きあがりに寄せているという声もあります。
ただし、「ふつう/かため/やわらか」の3段階で足りる人や、炊飯器の置き場所を小さくしたい人なら、NJ-VW10Hで十分です。炭の内釜と圧力をかけない炊き方という土台は同じまま、価格が抑えられます。
この記事では、4つの違いと共通する土台を順に確かめ、自分の家のごはんの好みと置き場所から、どちらを選べば満足できるかを判断できるようにまとめました。
- 「紬」が付くのはNJ-BW10H。NJ-VW10Hは「本炭釜」で、内釜の素材と釜底の厚さは同じ
- 確認時点で1万円程度の差なら、基本はNJ-BW10H。炊き分け15通り・50銘柄と、かまど炊き・専用メニューが差の中身
- 3段階の食感で足りる人・置き場所を小さくしたい人は、NJ-VW10Hで十分。土台は同じで価格が抑えられる
NJ-BW10HとNJ-VW10Hの違いを一覧で比較
NJ-BW10HとNJ-VW10Hは、どちらも三菱電機の「本炭釜」シリーズに入る5.5合炊きのIHジャー炊飯器です。同じ炭の内釜を使うだけに、型番を並べただけでは何が違うのか分かりにくいですよね。
下の表は、上半分が2機種の違い、下半分が共通の土台です。違いは「炊き分けの細かさ・内釜の形と断熱・本体の大きさ・かまど炊きと専用メニュー」の4つに集約できます。
まずは全体を眺めて、自分が気にする行がどこにあるかを確かめてみてください。
| 項目 | NJ-BW10H | NJ-VW10H |
|---|---|---|
| 内釜の名称 | 本炭釜 紬 | 本炭釜 |
| メーカーの位置づけ | 「かまど炊きを見事に再現したプレミアムモデル」 | 「『本炭釜』を採用した高級モデル」 |
| 発売日 | 2025年5月30日 | 2025年9月1日 |
| 内釜の形状 | 段付き内釜 | 段付きの記載なし |
| 断熱構造 | エアー断熱5層 | 熱密封かまど構造+断熱材2層 |
| 食感の炊き分け | 炊分け名人15通り(かたさ5段階×ねばり3段階) | ふつう/かため/やわらかの3段階 |
| 銘柄芳潤炊き | 50銘柄(銘柄ごとに9通りの食感) | 10銘柄+おまかせ |
| かまど炊きモード | あり(白米・無洗米、0.5〜5.5合) | なし |
| 専用メニュー | ダイズライス・おこげ・分づき米・美容玄米・芳潤炊き(発芽米) | なし(発芽米・麦飯の通常メニューはある) |
| 音声ナビ | あり | なし |
| 外形寸法(幅×奥行×高さ) | 261×315×257mm(ふた開け時484mm) | 237×293×227mm(ふた開け時439mm) |
| 質量 | 約5.7kg | 約5.1kg |
| 年間消費電力量 | 85.4kWh | 93.3kWh |
| 内釜の素材・釜底の厚さ | 純度99.9%炭素・釜底中央部10.0mm | 純度99.9%炭素・釜底中央部10.0mm |
| 炊飯方式・ヒーター | 連続沸騰(圧力なし)・八重ヒーター | 連続沸騰(圧力なし)・八重ヒーター |
| 炊飯容量 | 0.5〜5.5合 | 0.5〜5.5合 |
| 低温調理 | 65〜85℃・5〜180分 | 65〜85℃・5〜180分 |
| 保温 | 保温切/たべごろ保温/一定保温 | 保温切/たべごろ保温/一定保温 |
| 洗う部品 | 2点(内釜・内ぶた) | 2点(内釜・内ぶた) |
| カラー | 炭漆黒/白真珠 | 炭漆黒/白真珠 |
| 価格の傾向(確認時点) | こちらが高い傾向(1万円程度の差) | こちらが安い傾向 |
| こんな人に | 銘柄や食感を好みに合わせて詰めたい人・かまど炊きを使いたい人 | ふつう/かため/やわらかで足りる人・置き場所を小さくしたい人 |
発売日を見ると、NJ-VW10Hのほうが3か月ほど後です。ただ、これは後継機でも新型でもありません。どちらも同じ「H」世代で、グレードが違う2機種という関係です。
メーカーは、NJ-BW10Hを「かまど炊きを見事に再現したプレミアムモデル」、NJ-VW10Hを「『本炭釜』を採用した高級モデル」と位置づけています。上位がNJ-BW10Hというのは、公式の整理そのものですね。
「紬」という呼び名が何を指すのかは、次の章で整理します。その前に2機種の商品ページを一度見ておくと、このあとの違いの説明がぐっと具体的に読めますよ。
NJ-BW10H
NJ-VW10H
「本炭釜 紬」と「本炭釜」は何が違う?紬が付くのはNJ-BW10H
公式の仕様ページでは、商品名がそれぞれ「本炭釜 紬 NJ-BW10H」と「本炭釜 NJ-VW10H」です。仕様表の内釜種類の欄も同じで、NJ-BW10Hが「本炭釜 紬」、NJ-VW10Hが「本炭釜」となっています。
つまり「紬」はNJ-BW10Hに載っている内釜の名前であって、シリーズ全体の呼び名ではありません。
一方の「本炭釜」は、この2機種が入るシリーズの名前でもあり、NJ-VW10Hの内釜の名前でもあります。呼び名が二重になっているので分かりにくいのですが、「本炭釜シリーズの中に、紬という上位の内釜を持つ機種がある」と整理すると見通しがよくなりますよ。
土台は同じ。紬はその上に乗る側
内釜は2機種とも純度99.9%の炭素で、釜底中央部の厚さは10mm。炊き方も、圧力をかけずに連続沸騰で炊く方式と、八重の全面加熱ヒーターで共通です。
同じ本炭釜シリーズの中で、紬はこの土台の上に乗る側、という関係ですね。何が乗っているのかは、次の章で1つずつ確かめます。
上下の関係は、メーカーが自分で示しているものです。NJ-VW10Hの公式ページ自身が、NJ-BW10Hを段付き内釜の「本炭釜 紬」として、上位の機種に挙げています。
発売がNJ-VW10Hのほうが3か月ほど遅い点は、前の章で触れたとおり、新型かどうかとは関係ありません。
H世代の2機種は、市場在庫を買う段階
なお、公式のシリーズページはすでに次の世代のNJ-BW10J/NJ-VW10Jに切り替わっています。H世代の2機種は、市場に残っている在庫を買う段階です。
紬の新型が気になる人は、NJ-BW10JとNJ-BW10Hの違いをまとめた記事で、新型に足された機能を確かめてみてください。H世代をいま買う意味については、後の「購入前に知っておきたいこと」でも整理します。
違いを詳しく確認

一覧で見た4つの違いは、重みが同じではありません。炊きあがりに関わる「炊き分けの細かさ」と「内釜の形と断熱」が大きく、「本体の大きさ」と「かまど炊き・専用メニュー」は、当てはまる人にだけ効く条件です。
重いほうから順に見ていきます。
違い①: 食感の炊き分けは15通り+50銘柄か、3段階+10銘柄か
NJ-BW10Hには「炊分け名人」があり、かたさ5段階とねばり3段階を組み合わせて、15通りの食感に炊き分けられます。銘柄芳潤炊きは全国50銘柄に対応し、銘柄ごとに9通りの食感を選べる仕組みです。
一方のNJ-VW10Hに、炊分け名人はありません。ただし食感が選べないわけではなく、白米・無洗米で「ふつう/かため/やわらか」の3段階を選べます。
銘柄芳潤炊きは10銘柄と、おまかせ。対応するのは、ゆめぴりか・ななつぼし・あきたこまち・ひとめぼれ・つや姫・はえぬき・コシヒカリ・キヌヒカリ・きぬむすめ・ヒノヒカリです。
つまり2機種の差は、食感を選べるかどうかではなく、どこまで細かく詰められるかにあります。
メーカーは炊分け名人について、「その日のメニューや家族の好みに合わせて15通りの食感に炊き分け」られるとしています。では、この細かさは実際に使われているのでしょうか。
NJ-BW10Hを購入した人の声には、標準設定では少しパサついて感じたものの、やわらかめ・もちもち寄りに変えたらおいしく炊けた、というものがあります。50銘柄の炊き分けなど機能が豊富で、思いどおりに炊けないときも調整できる安心感がある、という声も複数あります。
追加の炊き分けは飾りではなく、「好みに合わなかったときの調整手段」として働いている、ということですね。
もうひとつ押さえておきたいのが、2機種とも圧力をかけずに炊く方式だという点です。ごはんをもっちり寄りに仕上げたい人ほど、かたさとねばりを別々に動かせる調整幅が効いてきます。
家族で「かため派」と「やわらか派」が分かれている家庭。ふるさと納税や贈答で、炊くお米の銘柄が毎回変わる家庭。あるいは、もっちり寄りの炊きあがりが好きな人。こうした人には、NJ-BW10Hが向いているでしょう。
反対に、「ふつう/かため/やわらか」の3段階で困ったことがない人なら、NJ-VW10Hで十分です。炊き分けの細かさを使わないなら、そのぶん価格が抑えられます。
炊きあがりや設定の変え方について、購入者の声をもっと詳しく知りたい人は、NJ-BW10Hの口コミを仕様と突き合わせた記事も参考になります。
NJ-BW10H
違い②: 同じ本炭釜なのに、内釜の形と断熱が違う
「紬のほうが内釜が厚いのでは」と思っている人がいるかもしれませんが、そうではありません。内釜の素材は両機とも純度99.9%の炭素で、釜底中央部の厚さも10.0mmと同じです。
内釜の形: 段付き内釜はNJ-BW10Hだけ
違うのは形です。NJ-BW10Hの内釜は「本炭釜 紬」という名前で、「段付き内釜」という形状になっています。NJ-VW10Hの公式情報に、段付きの記載はありません。
同じ炭の釜でも、形を変えたものが紬。まずはここを押さえておくと、2機種の関係が見えやすくなります。
断熱: エアー断熱5層と、断熱材2層
断熱の作りも違います。NJ-BW10Hは「エアー断熱5層」と「本・熱密封」。NJ-VW10Hは「熱密封かまど構造」(上部空間と熱密封リング)に、断熱材2層を組み合わせた作りです。
内釜を温めるヒーターは、両機とも八重の全面加熱で同じ。最大消費電力はNJ-BW10Hが1400W、NJ-VW10Hが1380Wで、ここに大きな差はありません。
メーカーは、NJ-BW10Hを「かまど炊きを見事に再現したプレミアムモデル」とし、紬の内釜で粒立つ「もち×あま」ごはんを生み出すとしています。NJ-VW10Hについては、「断熱材を搭載することで、よりかまど構造に近づけた」という説明です。
参考までに、年間消費電力量はNJ-BW10Hが85.4kWh、NJ-VW10Hが93.3kWh。断熱の層が多いNJ-BW10Hのほうが、少ない数値になっています。
味の差はどれくらいか。ここは断定しない
上位機で内釜の形と断熱を変え、それを価値として打ち出しているのは、メーカーの整理どおりです。ただ、2機種を直接炊き比べた公式データはありません。どのくらい味に差が出るのかは、この記事でも約束できないのです。
だからといって「差は無い」とも言えません。設計が違うのは事実ですから。
そのうえでの判断です。内釜の形と断熱の差だけを理由にNJ-BW10Hを選ぶより、①の炊き分けの細かさを使うかどうかで決めるほうが、後悔しにくいでしょう。炊き分けは、使うか使わないかを自分で判断できる違いだからです。
違い③: 本体の大きさと重さ。棚や吊り戸棚の下に置く家庭には効く
同じ5.5合炊きでも、本体の大きさは違います。NJ-BW10Hは幅261×奥行315×高さ257mm、ふたを開けたときの高さは484mm。重さは約5.7kgです。
NJ-VW10Hは幅237×奥行293×高さ227mmで、ふたを開けたときの高さは439mm。重さは約5.1kgです。
並べると、NJ-VW10Hのほうが幅で24mm、奥行で22mm、高さで30mm、ふたを開けた高さで45mm小さく、約0.6kg軽いことになります。メーカーもNJ-VW10Hを「コンパクト設計」で収納性に優れるとしています。
一方のNJ-BW10Hについては、持ち手がなく、動かすときは抱える形になるという声が一部にあります。据え置きで使うなら気にならなくても、炊くたびに棚から出し入れする使い方だと、大きさと重さは日々の手間になりますね。
置き場所に余裕がない人は、小さいほうの寸法を商品ページで先に確かめておくと安心です。
NJ-VW10H
スライド棚や吊り戸棚の下に置く予定なら、ふたを開けたときの高さ、484mmと439mmを先に測ってみてください。置き場所が決まっていて余裕があるなら、この差は判断材料に入れなくてよいでしょう。
違い④: かまど炊きモードと専用メニュー(ダイズライス・おこげ・分づき米)はBW10Hだけ。使う場面がある人に効く
NJ-BW10Hには「かまど炊き」というモードがあり、白米・無洗米を0.5〜5.5合まで炊けます。NJ-VW10Hの仕様表と取扱説明書に、このモードはありません。
紛らわしいのが、NJ-VW10Hの仕様表にある「かまど炊飯構造」という言葉です。こちらは本体の構造の名前であって、炊飯モードではありません。名前は似ていても別のものなので、混同しないようにしてください。
メーカーは、「かまど炊き」の制御で粒立ちを高めるとしています。NJ-BW10Hを使っている人からは、かまど炊きでとても粒が立った白米が炊けた、という声があります。
専用メニューにも差があります。ダイズライス(1〜3合)、おこげ(白米・無洗米)、分づき米の専用モード、発芽米・麦飯の芳潤炊き、美容玄米は、NJ-BW10Hだけのメニューです。
とはいえ、NJ-VW10Hで発芽米や麦飯が炊けないわけではありません。発芽米・麦飯の通常メニューはNJ-VW10Hにもあります。専用の炊き方が用意されているかどうか、という差です。
これらをどう見るか。かまど炊きは、粒立ちをさらに強めたい人向けの専用コースです。通常の白米コースで満足している人には、決め手にはならないでしょう。
専用メニューも同じで、大豆を混ぜたごはんや分づき米、おこげを日常的に作る人にだけ効く違いです。作る予定がないなら、この行は読み飛ばしてかまいません。
最後に、表には載せたものの見出しを立てなかった2点です。音声ナビはNJ-BW10Hだけにあります。操作を声で確かめたい人、たとえば家族に高齢の方がいる家庭には小さくない差ですが、それ以外の人は気にしなくてよいでしょう。
消費電力については、最大消費電力は②で見たとおりほぼ同じで、保温時の消費電力量も1時間あたり17.4Whと17.2Whで誤差程度。ここで2機種の差が開くことはありません。
共通する機能。NJ-VW10Hを選んでも失わないもの

価格が抑えられるNJ-VW10Hを選ぶとき、気になるのは「何が変わって、何が変わらないのか」でしょう。変わるのは前の章で見た4つの違いだけ。それ以外は、生活の場面ごとに見ていくと、ほとんどそのまま残ります。
炊きあがりの土台
純度99.9%炭素の本炭釜、釜底中央部10mmの厚み、圧力をかけない連続沸騰、八重の全面加熱ヒーター。ダイレクトセンサーと本炭吸水も、2機種に共通です。
前の章で見た内釜の形や断熱の差は、この土台の上に乗っている違いです。
NJ-BW10Hを使っている人の声には、粒立ちがよく、しゃっきりした炊きあがりを評価するものが複数あります。この方向性は、炭の内釜と圧力をかけない炊き方から来るものです。
炊飯方式は2機種で同じですから、NJ-VW10Hを選んでも、炊きあがりの向きが変わるわけではありません。
毎日の使い方
0.5〜2合を炊く「少量名人」は、両機にあります。平日は夫婦2人分しか炊かない、という家庭には見逃せない共通点ですね。
冷凍ごはん用のコースも、名前が違うだけで両方に付いています。NJ-BW10Hは「まとめ炊き(冷凍用)」、NJ-VW10Hは「冷凍用」という名称です。玄米冷凍用も共通なので、週末にまとめて炊いて冷凍しておく使い方は、どちらを選んでも変わりません。
金のいぶき、炒飯、長粒米、エコ炊飯のメニューと、うま早・お急ぎの早炊きも共通です。早炊きにかかる時間は、2機種で誤差程度。予約は、予約1・予約2とかんたん予約が両機に付いています。
保温と低温調理
保温は「保温切」「たべごろ保温」「一定保温(24時間)」の3種類で、こちらも同じ。低温調理は65〜85℃を5〜180分の範囲で設定でき、H世代では2機種とも同じ範囲です。
「本炭釜と紬では低温調理の温度範囲が違う」という情報を目にしたことがあるなら、それはH世代より前の話。いまのNJ-VW10Hは、NJ-BW10Hと同じ温度範囲を使えます。
手入れ・付属品・電気代
洗う部品は、内釜と内ぶたの2点。お手入れモードとフレームフラットも共通です。付属品は自立式しゃもじ・合ピタカップ・Vピタ目盛で、どちらも同じものが付きます。
内釜の内面コートは3年保証で、割れ・ヒビ・欠けは期間内でも有料という注記まで両機同じです。保温時の消費電力量も、前の章で見たとおりほぼ同じ。電気代で差が開くこともありません。
NJ-BW10Hがおすすめな人
ここからは、機能の名前ではなく、暮らしの場面で考えてみましょう。NJ-BW10Hが向いているのは、次の4つのどれかに当てはまる人です。
- 食卓に合わせて炊きあがりを変えたい人
- 炊くお米の銘柄が決まっていない人
- 粒立ちをもっと強めたい人・専用メニューを日常的に使う人
- 上位機の設計を選んでおきたい人
食卓に合わせて炊きあがりを変えたい人
かたさ5段階とねばり3段階を別々に動かせるので、丼ものの日はしゃっきり、和食の日はねばり寄り、といった調整が効きます。標準で好みに合わなかったときに設定を変えて寄せた、という声があることは①で触れたとおりです。
炊きあがりを「その日の献立に合わせる道具」として使いたい人には、この細かさが日々の満足につながるでしょう。
炊くお米の銘柄が決まっていない人
実家から届くお米が季節で変わる。そのとき手頃な銘柄を選んで買う。こうした人は、①で挙げた10銘柄に入らないお米を炊く機会が増えます。
NJ-BW10Hなら50銘柄まで対応し、銘柄ごとに9通りの食感を選べるので、銘柄が変わるたびに炊きあがりを合わせ直せるのが強みです。
粒立ちをもっと強めたい人・専用メニューを日常的に使う人
かまど炊きモードは、NJ-BW10Hだけにあります。粒が立った白米が炊けたという声があるのは④で見たとおりで、通常の白米コースからもう一段、粒立ちを強めたい人向けのコースです。
ダイズライス・おこげ・分づき米の専用モードも同じく、NJ-BW10Hだけ。大豆を混ぜたごはんを続けている人や、分づきで精米したお米を炊く人、おこげが好きな人には、専用の炊き方があること自体が選ぶ理由になりますね。
上位機の設計を選んでおきたい人
段付き内釜とエアー断熱5層は、メーカーが上位の価値として打ち出している設計です。味の差の大きさは②で見たとおり断定できませんが、その設計を確認時点で1万円程度の差で選べます。
「どうせ買うなら上の作りを」と考える人は、その差額が納得できる範囲かどうかで決めるとよいでしょう。
NJ-BW10Hに決めたなら、中身が同じで黒1色のNJ-BW10GAという買い方もあります。NJ-BW10Hが見つからないときや、NJ-BW10GAのほうが手に入れやすいときの受け皿として、NJ-BW10HとNJ-BW10GAの違いを整理した記事を見ておくと安心です。
NJ-BW10H
NJ-VW10Hがおすすめな人
NJ-VW10Hが向いているのは、次の2つのどちらかに当てはまる人です。理由は2つで足ります。
- 「ふつう/かため/やわらか」の3段階で足りる人
- 炊飯器の置き場所を小さくしたい人
「ふつう/かため/やわらか」の3段階で足りる人
いまの炊飯器で食感の設定をほとんど触らず、白米コースで炊いている人。そういう人にとって、15通りの炊き分けは出番の少ない機能です。
NJ-VW10Hでも、本炭釜・釜底10mm・連続沸騰・八重ヒーターという炊きあがりの土台はNJ-BW10Hと同じ。ゆめぴりか・コシヒカリ・あきたこまちなど、10銘柄の中で炊いている人なら、銘柄芳潤炊きもそのまま使えます。
追加の炊き分けを使わないなら、そのぶん価格が抑えられます。確認時点では1万円程度の差。必要な機能をそろえたうえで、価格を抑える選択です。
炊飯器の置き場所を小さくしたい人
NJ-VW10Hは幅・奥行・高さともNJ-BW10Hより小さく、ふたを開けたときの高さは45mm低くなっています。重さも約0.6kg軽い。
スライド棚や吊り戸棚の下で寸法がぎりぎりなら、NJ-VW10Hのほうが収まりやすいでしょう。キッチンが狭くて、炊飯器の存在感をなるべく抑えたい人にも向いています。
NJ-VW10Hを選んでも、低温調理、保温3種、冷凍用コース、洗う部品2点、炭漆黒と白真珠の2色は同じです。土台と日々の使い勝手を保ったまま、価格と大きさを抑えられる、というのがこの機種の位置づけですね。
炊き分けの細かさを使わないなら、本炭釜の土台を保ったまま価格を抑えられるNJ-VW10Hで足ります。ただし、買ったあとに効いてくるのは機能表ではなく、炭の内釜をどう扱うかのほうです。購入者の声には、うっかり落として内釜を割ってしまったというものもあり、取扱説明書も割れ・ヒビ・欠けは保証期間内でも有料だと書いています。自分の洗い方でそれが起きるのかどうかは、NJ-VW10Hの悪い口コミと、注意が必要な人を確認するで見ておくと判断しやすくなります。
NJ-VW10H
購入前に知っておきたいこと。本炭釜の食感・割れもの・H世代をいま買う意味
ここからは、どちらを選ぶかに関係なく、本炭釜シリーズを買う前に知っておきたい3点です。2機種に共通する話なので、選び直しの材料にはなりません。買ってから「思っていたのと違う」とならないための確認と考えてください。
圧力式のもっちり感は無い
2機種とも、圧力をかけない連続沸騰で炊きます。NJ-BW10Hの声には、粒立ちやしゃっきり感を評価するものがある一方で、圧力式のようなもっちり感は無い、というものもあります。
もっちりしたごはんが第一という人は、そもそも本炭釜シリーズでよいかを考える分かれ道です。本炭釜の中でもっちり寄りに寄せるなら、①で見たとおりNJ-BW10Hの調整幅が効きます。それでも足りなそうなら、圧力IHの炊飯器を検討する余地もあるでしょう。
本炭釜は割れもの。保証の注記は両機同じ
内釜の内面コートには3年の保証が付いていますが、割れ・ヒビ・欠けは期間内でも有料と、両機の公式仕様に注記があります。内釜が割れたり欠けたりした場合は、保証では直せないということです。
炭の内釜の扱い方や手入れの実際について、購入者の声を含めて知りたい人は、NJ-BW10Hの口コミ記事の手入れと内釜の扱いの項が参考になります。内釜の素材は2機種で同じなので、NJ-VW10Hを検討している人にもそのまま当てはまる内容です。
H世代をいま買う意味
公式のシリーズページはNJ-BW10J/NJ-VW10Jに切り替わり、H世代の2機種は市場在庫を買う段階です。「新型が出ているなら、待ったほうがいいのでは」と迷う人もいるでしょう。
紬の新型NJ-BW10Jで足されたのは、真・かまど炊き、おにぎり、低温調理の57℃と62℃です。これらを使う予定がないなら、H世代は基本の本炭釜を価格を抑えて手に入れる選択になります。新旧の違いはNJ-BW10JとNJ-BW10Hの比較記事で確かめられます。
在庫の段階である以上、どちらかが先に無くなることもあります。そのときは残っているほうを選ぶ、というのも現実的な判断です。
結論: あなたに合うのはどっち?
ここまでの内容を、選び方の順番として3つに畳みます。上から順に自分に当てはめてみてください。
- 食感を15通り・50銘柄で詰めたい、かまど炊きや専用メニューを使う → NJ-BW10H。1万円程度の差は、その対価として見合う
- 「ふつう/かため/やわらか」で足りる → NJ-VW10H。本炭釜の土台は同じで、価格が抑えられる
- 迷っている → 置き場所の寸法を測る。ふたを開けた高さ484mmに余裕があればNJ-BW10H、439mmでぎりぎりならNJ-VW10H
価格差は、確認時点で1万円程度です。ただ、価格は動きます。差が2万円台まで広がっているようなら、炊分け名人に明確な用途がない人はNJ-VW10Hを基本に考えてよいでしょう。
反対に、差が数千円程度まで縮んでいるなら、置き場所の制約がない限りNJ-BW10Hに寄せる判断もあります。価格差の大きさで、迷ったときの答えは変わるということです。
どちらを選んでも、炭の釜と圧力をかけない炊き方は同じ。違うのは、炊き分けの細かさと本体の大きさです。自分の家のごはんの好みと置き場所で決めてよい2機種ですから、最後は商品ページで在庫と色を確かめて、決めてしまいましょう。
NJ-BW10H
NJ-VW10H
メルカリで中古品をチェックしてみる手も
NJ-BW10HとNJ-VW10Hは、メルカリでも出品されていることがあります。中には、買い替えのつもりで用意したものの引っ越し先のキッチンに収まらなかったなど、新品未使用品が安く出品されている場合もあるので、一度確認してみるといいですよ。

